揚げ物とひとくちにいっても、天ぷらや唐揚げ、フライなどさまざまなメニューがあります。
呼び方が違うだけで、どれも同じなんじゃないの?と思いがちですが実はそうでもありません。
揚げ物はメニュー名によって調理法が異なるだけでなく、油の吸収率も変わります。
今回は、揚げ物をテーマに油の吸収率について解説していきます。
吸収率とは?
調理する前の食材に対して調理後、どのくらい油を吸収したかという「吸油率」を表すもの。
食材を揚げたとき、その食材がどのくらい油を吸収したかということです。
調理法による吸収率の違い
あまり難しいことは言わずに、調理法による油の吸収率の違いをチェックしていきましょう。
素揚げ(3~8%)
から揚げ(6~8%)
フライ(10~20%)
天ぷら(15~25%)
※参考資料:調理のためのベーシックデータ 女子栄養大学出版部
素揚げと天ぷらでは、衣をつける量がかなり変わるため、油の吸収率が大きく変わります。
一般的に天ぷらにはたっぷりと衣をつけます。エビ天などを想像するとわかりやすいと思います。
食材100gを天ぷらにした場合、100g×0.15=15gの油を吸収するとします。
油は1gあたり9kcalあるので、単純計算すると15×9=135kcalものカロリーがプラスされることになります。
その点、素揚げは衣を付けずに揚げるため、吸収率は低めです。
面積の違い
油に触れる表面積が多いほど、油を吸収しやすい傾向があります。
例えば、かき揚げは表面積が大きく、油を吸収しやすいのが特徴。野菜であっても高カロリーになりがちです。
とんかつを揚げる時は一口大に切ってから揚げるより、大きな塊のままで揚げて、そのあとにカットした方が余分なカロリーを抑えることができます。
水分量にも気をつけて
また、食材に含まれる水分は揚げるときに油と置換交換されます。そのため水分量の多い食材は、基本的に油を吸収しやすいのが特徴です。
代表的な食材といえば、なすでしょう。なす自体のカロリーは控えめですが、素揚げや天ぷらにすると油を吸収して格段にカロリーがアップしてしまいます。
ちなみに、パン粉は生パン粉よりも乾燥したパン粉の方が吸収率を抑えることができます。
まとめ
- 水分量の多い食材は油を吸収しやすい
- 食材は大きなままで揚げる 揚げてからカットする
- 衣の厚さに注意 パン粉は乾燥したものをチョイス
カロリーを抑えつつ、揚げ物を楽しみたい方はぜひ参考にしてみてください。