金曜日, 12月 6, 2024
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日々の自分を記録しよう

日々の自分を記録しよう

スポーツにおけるパフォーマンスを向上させたい人や、より一層健康的に身体を鍛えていきたいという方々は多くいらっしゃると思います。ただ、がむしゃらにトレーニングや運動を行っているということはありませんか?
日常的に自分のカラダに関する記録をつけ、自分自身の状態を知ったうえで、トレーニングや運動を行うことが非常に大事です。
また、絶対的な値や平均値との差にばかり目が行っていることはありませんか?それもまた指標の一つではありますが、絶対的な値よりも、日々の変化から見えてくることも多くあります。
最近ではスマートウォッチや高性能な体重計など、簡単に自分を記録するツールが多くなってきています。
ぜひ、日々の自分を記録して、その変化を把握してみてください。

体重

最も一般的な指標で、記録をつけている方や、毎日測られているも多くいらっしゃると思います。言うまでもありませんが、急激な体重の変動は、体にとって負担が大きいです。体重は起きてから就寝するまでの一日の食事や排泄等で個人差は生じるものの、一般的に0.5kgから2kgほど体重の変動があると言われています。
アスリートにおいても、トレーニングによる発汗や代謝の向上により、多少一般の方よりも増える可能性はあるものの、一般の方以上に誤差が生じる率を下げる事が重要になります。
体重を記録・観察することで、自身の生活リズムや食事、トレーニング内容等を考える基礎資料となり、より効率的な構成を考えることができます。まずは体重の記録をとってみるところから始めてみてはいかがでしょうか?すでに記録を続けているという方は、起床時と就寝時にどれだけの増減があるのか確認してみるのもいいかもしれませんね。

体脂肪

体脂肪やそれに関わる情報を見てみましょう。一般の方でもアスリートの方や目指している方でも体脂肪=良くないというイメージがある方は少なくないのではないでしょうか。実際にアスリートの体脂肪率の平均を見てみると、10%~15%前後であることが多いです。健康のためにと考えている場合はこの数値は低すぎる可能性がかなり高いです。体脂肪はなければいいというものではなく、人体において必要な機能や役割がちゃんとあります。特に言われるのは、身体が冷えやすくなったり、お腹が弱くなったりという事もあります。また、慢性的な疲労感や低血圧などを引き起こすこともあります。特に女性の場合は25%を切るとホルモンバランスに影響が出始め、月経不順などを引き起こす可能性もあります。
とはいえ、特に内臓脂肪が高い場合は他の疾患を引き起こす可能性があるので、自身の体脂肪が皮下脂肪なのか内臓脂肪なのかを観察することも大切です。
自身の目的がなにかを明確にし、体調に変化があった際や、日常的に体脂肪の変化を記録していくことで、より目的に近づくことができるようになるでしょう。

体水分量

みなさんも御存知の通り、私達の身体の60%近くは水分が占めています。それだけ水分量は身体を構成する上で重要なものになっています。そのため、水分量の増減はコンディションを維持する上でとても大切な要因になります。水分は身体の中で栄養素や酸素の運搬を行ったり、発汗による体温調節や新陳代謝を行ったりします。
「寝ている間にもコップ一杯分の汗をかいている」というようなことを耳にしたことはありませんか?ですが、スポーツや運動を行っている時はそれ以上に水分を失っていると言えます。運動中に体重の減少率が2%以下になると、集中力の低下や心拍や体温の急上昇など、身体への異常が起きやすくになります。そしてそれらを抑えるためにはこの減少率を1%以内に抑えることが重要です。そのためにも起床時や就寝時の体水分量の増減はもちろん、トレーニング前後の体水分の記録を取ることで、自身が摂取する水分の必要量を知ることができます。

筋量と骨量

筋肉量や骨量は健康を語る上でとても重要な要素です。特にアスリートの方やスポーツに注力している方は気になるところでもあると思います。体組成計などでは、骨格筋量という項目があります.骨格筋とは人間が運動で鍛えることができる筋群のことであり、骨格を動かすための筋肉のことをいいます。この項目を見ることで大体の筋肉の量を知ることができます。筋量を見ることで自身のトレーニングの成果を確認することもできますが、自身の目標に対してや、現在の身体の状態に対して、どのくらいの骨格筋があるのかというのはパフォーマンスや健康を測る上では、重要なバロメーターになります。骨格筋は身体に対して4割程度あり、これらが増えることで代謝が増えます。高齢の方でも筋肉質な方がいらっしゃると思いますが、彼らはこの骨格筋の量が多いと言えます。

次に骨量ですが、見づらい項目の一つとも言えます。しかし、最近では若い方でも骨粗鬆症などの症状に悩まされる方も多く、特にアスリートの方でもここに悩まれている方はいらっしゃるのではないでしょうか。骨は内蔵を守り筋肉を支え、身体を構成する上で最もベースになり常に負荷がかかっている状態です。そう考えると骨は常に強い状態をキープしていきたいところですね。骨量は20歳位でピーク領域に達し、30歳頃にピークになります。骨量は若いうちにある程度成長させておかないと、将来的に骨量自体は元に戻ったり、増量するということなかったりという点に注意が必要です。アスリートの視点から見ると、ある程度ピーク時までに骨量をしっかりと構成させ、そこから加齢とともに減少する骨量をしっかりと維持し続けることが重要であると言えます。最近の若い選手は現状のパフォーマンス向上に目が向きすぎてしまい、意外とこの点に関して気づいていない傾向があります。アスリートとして活躍できる期間を長くするためにも、健康を維持するためにも、この点に注目していきたいところです。

基礎代謝

人が身体活動を行わない状態でのエネルギー消費量で、生きていく上で必要な最低限に近いエネルギー消費量とも考えられます。基礎代謝は性別・年齢・体格・体温・生活等の影響で変化し、一般的に体格が大きくなれば基礎代謝は多くなるとされています。一方で一般的には20歳前後でピークを迎え、加齢に伴って少しづつ下がっていきます。代謝というと減量へ注目しがちですが、基礎代謝を記録していきたいポイントとしては、代謝が下がることによる弊害の部分にあります。代謝が下がることで、血管が収縮し血流が悪くなります。また、体温が低下し上昇しにくくもなります。これらによって栄養素や酸素が血液とともに循環しにくくなり、これらを改善させようと皮下脂肪をためやすくなってしまうという悪循環が始まってしまいます。また昨今では感染症などの心配もあり、身体の免疫力を高く維持したいところですが、体温が低くなると、その点も下がってしまいます。代謝を上げることによって、体温も高い状態を保つことができるようになり、免疫力の向上や身体の循環効率が上がると言えます。

心拍数

心拍数と聞くとトレーニング時の負荷の目安などに活用している方もおられるのではないでしょうか?ですが、今回は”安静時心拍数”に注目していきたいと思います。安静時心拍数が普段より高い場合、自律神経である交感神経と副交感神経のバランスが崩れている可能性があります。私たちのからだは、睡眠時や安静時には副交感神経がはたらき、脈拍が下がるようになっています。しかし、睡眠を 十分に取っても安静にしても心拍数が下がらない場合は、前日までの行動や運動による疲れが解消されていないことが考えられます。
また、安静時心拍数を計測することで、持久力レベルの把握にも活用することができます。安静時心拍数が以前と比べ低下している場合、心臓の1 回拍出量増加が考えられます。心臓の体積が大きくなり、1回拍出量が増えることはスポーツをするうえで疲れにくく、高いパフォーマンスで動きつづけることができるなど、有利に働きます。アスリートの安静時心拍数は約 60 回 / 分以下といわれています。普段スポーツをされている方は安静時心拍数を計測し、現在の持久力レベルの把握に活かすことをおすすめします。

さて、日々測っておきたい項目をさまざま見てきましたがいかがだったでしょうか?簡単に測れる情報からでも、かなり色んな事わかるとご理解いただけたでしょうか?
特別な測定は、それはそれで重要ではありますが、まずは日々、自分ができることからやってみてくださいね。

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