アスリートにとって水分補給は熱中症予防だけでなく、パフォーマンス維持やコンディションを整えるために重要な要素です。
競技にもよりますが、運動中の発汗量は1時間で2ℓ以上になることもあります。発汗によって体内の水分が失われることで心拍数が過度に上昇し、集中力の低下やパフォーマンスの低下を招きます。
より良いパフォーマンスを発揮するためにも、適切な水分補給を行いましょう。
どのぐらい飲めばいい?
一般的に体重の2%以上の水分が失われると、パフォーマンスの低下を招くと言われています。(体重50kgの選手であれば1kg)運動後に2%以上体重が減少していた場合、水分補給が不足していると考えられます。
そのため、運動によって失われる水分量が体重の2%以内に収まるよう、適度に水分補給を行いましょう。発汗によって失われる水分量は、運動量や環境、選手の体格・体質によって異なるため、適切な水分補給量は個別に把握しておく必要があります。
飲むものに注意しよう
汗には水分のほか塩分やミネラルを含むことから、単なる水分補給ではなく“何を飲むか?”もしっかりと考えておきたいところです。
水分補給には水ではなく、塩分を含んだ飲料をチョイスしましょう。また、エネルギー補給という観点から糖質を4〜8%含む飲料が望ましく、これに該当するのがスポーツドリンクです。効果的な水分補給のためには、失った水分量よりも多くの量(150%程度)を摂取するのがおすすめです。
水分の取り過ぎにも注意
一方で、水分の取りすぎにも要注意です。塩分の少ない水を必要以上に取ってしまうと、体液が薄まってしまい、脱水症状に似たような疲労を感じるケースがあります。吸収できる水分量には限りがあるので、一度にがぶ飲みせずにこまめに摂取することを心がけましょう。
効果的な水分補給を行うために
効果的な水分補給のためには、自分に必要な水分量を事前に把握しておくことが大切です。その日のトレーニングや試合に応じて、適切な水分補給のプランを立てておきましょう。